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ラダックのトレッキング完全ガイド|人気ルート10選・季節・許可証・装備

ラダック・トレッキング完全ガイド:冒険者のための最良ルート集

イントロダクション

インド最北のラダックは、トレッカーや冒険家にとっての楽園です。荒々しい地形や高所の峠、そして人里離れた谷が連なり、ヒマラヤでのトレッキングに最適な地のひとつとされています。初心者向けのやさしいルートから、経験者向けの本格的な遠征まで、あらゆるレベルに対応する道が用意されています。本ガイドでは、あらゆる経験値に合わせたラダックの人気トレッキング10選を取り上げ、準備のコツ、許可証(パーミット)、宿泊の選択肢まで分かりやすく紹介します。

経験別:ラダックのおすすめトレッキング10選

ラダックには、初心者向けのやさしいコースから高所を行くチャレンジングな遠征まで、多彩なトレッキングルートがあります。圧倒的な景観、奥地の村々、ヒマラヤの荒々しい美しさへといざなう注目の10ルートを紹介します。

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1. マルカ・バレー・トレック(中級)

マルカ・バレー・トレックは、壮観な景色と文化体験、そして程よい歩き応えのバランスに優れた、ラダックでも屈指の人気コースです。

  • 日数:6〜8日
  • ベストシーズン:6月〜9月
  • 見どころ:奥地の村々、ヘミス国立公園、ユキヒョウなどの野生動物
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マルカ・バレー・トレック:チリン発・シャン・スムド着の7日間
チリンからシャン・スムドへと抜ける忘れがたいラダックの縦走をお楽しみください。


2. チャダル(氷河)トレック(上級)

凍結した川面を歩くことで知られるチャダル・トレックは、ラダックの厳冬を体感したい冒険家に最適です。

  • 日数:8〜9日
  • ベストシーズン:1月〜2月
  • 見どころ:氷結河川歩行、厳寒の環境、伝統的なラダック文化

チャダル・トレック:究極の“氷の冒険”9日間
息をのむ景観、高所トレッキング、ザンスカール渓谷の迫力を味わう冬の大冒険。

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3. ストク・カングリ・トレック(難易度高・現在閉鎖)

高所登頂に挑むなら、ラダック有数の高峰ストク・カングリへ。かつては山頂を目指すスリリングな遠征として人気でした。

  • 日数:8〜10日
  • ベストシーズン:6月〜9月
  • 見どころ:標高6,153mの山頂、ザンスカール山脈とカラコルム山脈の大展望

4. シャム・バレー・トレック(初級)

“ベイビー・トレック”の愛称で知られるシャム・バレーは、初心者や家族旅行に最適。趣ある村々と僧院を巡る短期コースです。

  • 日数:3〜5日
  • ベストシーズン:5月〜10月
  • 見どころ:アプリコットの果樹園、ローカルな民泊、ラマユル僧院など
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シャム・バレー・トレック:3日間
文化の薫りただよう静かな谷を歩く、心ほどける小さな旅へ。


5. ヌブラ・バレー・トレック(中級)

乾いた大地のイメージが強いラダックで、緑豊かな景観が映えるヌブラ渓谷へ。対照的な美しさを味わえるコースです。

  • 日数:5〜7日
  • ベストシーズン:6月〜9月
  • 見どころ:砂丘、僧院群、カルドゥン・ラの越え道

ヌブラ・バレー:サブー〜カルサル 6日間
ラダックの魅力を凝縮した、歩きやすい短期行程をご提案します。

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6. ラマユル〜アルチ・トレック(中級)

ラマユル僧院からアルチへ、峡谷美と古刹をつなぐ文化景観のコース。歴史や信仰に関心のある方に最適です。

  • 日数:5〜6日
  • ベストシーズン:6月〜9月
  • 見どころ:ラマユル僧院、インダス川とザンスカール川の合流点
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ラマユル〜アルチ(タルラ経由):4日間
雄大な地形と素朴な村々をめぐる、ラダックの精髄に触れる行程です。


7. ルプシュー・バレー・トレック(難易度高)

手つかずの荒野が広がるラダック南東部へ。無木立の大地と高所の峠を越える、健脚者向けのチャレンジングな旅です。

  • 日数:8〜10日
  • ベストシーズン:6月〜9月
  • 見どころ:荒涼とした絶景、高所峠、ツォ・モリリ湖の眺望

ルプシュー・バレー12日間:ラダック高地砂漠の完全ガイド

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8. ツォ・モリリ〜スピティ・バレー連絡トレック(上級)

ラダックとスピティ渓谷を結ぶ長距離縦走。人跡まれな大地をゆく、忘れがたい遠征ルートです。

  • 日数:11〜14日
  • ベストシーズン:7月〜9月
  • 見どころ:ツォ・モリリ湖、パラン・ラ越え、スピティ・バレー
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ツォ・モリリ〜スピティ・バレー行程:高所を行く11日間の完全計画
未踏の静けさに満ちた連絡縦走へ出発。


9. ザンスカール・バレー・トレック(難易度高)

ザンスカール・トレック:ラル〜プクタル経由ツォ・モリリへ(15日間)
ラダックの原初の野性に分け入る旅

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ザンスカール・バレー・トレックは、ラダックでもとりわけ隔絶された地域を通り、圧巻の渓谷美と独自の文化体験をもたらします。

  • 日数:12〜15日
  • ベストシーズン:6月〜9月
  • 見どころ:切り立つ峡谷、プクタル僧院などの古刹、ザンスカール川

10. カン・ヤツェII(ヤツェ2)・トレック(上級)

カン・ヤツェIIの基部へと歩む、静かな高所の舞台へ。周囲の峰々を一望する絶景が魅力です。

  • 日数:7〜8日
  • ベストシーズン:6月〜9月
  • 見どころ:ニマリン高原、高所の草原、標高6,250mの頂を望む景観
Kang Yatse 2 Trek

カン・ヤツェ2を目指す:ラダックの威風をまとう頂稜旅
熟練ガイドのもと、忘れられない高所への道行きを。


経験豊富なトレッカーにも、これから始める方にも、ラダックにはそれぞれに適した道があります。古刹を巡る文化的なトレックから、高所を越える挑戦的な縦走まで、この地はすべての冒険者に応えてくれます。荒々しくも雄大なラダックを歩き、忘れがたい時間をお過ごしください。

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高所トレッキングの準備ガイド(ラダック)

ラダックのトレッキングは高所を歩くことが多く、事前準備が重要です。ここでは出発前に整えておきたいポイントをまとめます。

高所順応のコツ

高度障害を避けるには、出発前の順応が不可欠。レ—に最低でも1〜2日は滞在し、標高に体を慣らしましょう。

必携装備チェックリスト

高所で快適かつ安全に歩くための基本装備は次のとおりです。

  • 重ね着できる衣類(寒暖差に対応)
  • 堅牢なトレッキングブーツ
  • テント泊を想定したキャンプ装備(長期縦走時)
  • 高カロリーの行動食

ラダック・トレッキングのベストシーズン

ルートや好みにより最適時期は異なりますが、多くのコースは6月〜9月の夏季にアクセスしやすくなります。

ラダック旅行の最適期:絶景と体験を極める季節案内
レ—・ラダックをいつ歩く?徹底ガイド

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夏に歩きたいコース

新緑の谷、花々、澄んだ眺望が魅力の夏季は、ラマユル〜アルチやヌブラ・バレーなどが歩きやすい時期です。

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冬に挑みたいコース

真の挑戦を求めるなら、チャダル・トレックなどの冬季限定ルートが唯一無二の体験をもたらします。

ラダック・トレッキングの実践ヒント

安全で快適な山旅のために、出発前に次のポイントを押さえておきましょう。

こまめな水分補給

高所では脱水が起きやすくなります。意識して定期的に水分を摂りましょう。

地域文化への敬意

多くのルートは山里を通ります。慣習や伝統を尊重し、民泊(ホームステイ)では地域の暮らしを学ぶ姿勢を大切に。

ローカルガイドの同行

初めてのラダックや難コースでは、地元ガイドの同行がおすすめ。安全な道案内に加え、文化や歴史の深い解説が得られます。

ラダックのトレッキング許可証の取り方

一部のエリアでは許可証が必要です。取得方法の概要を確認しましょう。

インナー・ライン・パーミット(ILP)

国境に近いヌブラ渓谷やツォ・モリリなどを歩く際は、インナー・ライン・パーミットが必要です。レ—の観光局で取得できます。

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野生生物保護区の許可

ヘミス国立公園などの保護区を通過する場合は、別途許可が求められることがあります。

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ラダック・ワイルドネス撮影遠征:13日間
レ—での順応から野生動物・風景撮影まで。日々のガイド付きセッションで腕を磨きます。


トレッキング中の宿泊先ガイド

ラダックの宿泊は、キャンプサイトから居心地のよい民泊まで幅広く選べます。

ラダックの民泊(ホームステイ)

旅をより深くするなら、民泊がおすすめ。地域文化を学びながら、家族経営の宿を応援できます。

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各ルートのキャンプサイト

多くのルートには指定キャンプ地があり、満天の星の下でラダックの夜を楽しめます。

まとめ

ラダックは、レベルを問わず楽しめるトレイルが豊富なトレッカーの楽園です。高所を越える挑戦的な縦走から、谷をめぐる景色豊かなコースまで、本ガイドが最適なルート選びと準備に役立つはずです。ヒマラヤの中でも唯一無二の大地を歩き、かけがえのない冒険を始めましょう。